モーターヘッドバンガーズの日記

英ロックバンドmotörheadに関する最新情報やレビューを掲載。メタルのライフスタイルを読むブログ。

モーターヘッドのアルバム『ロックンロール』が30周年



 モーターヘッドの8thスタジオアルバム『Rock 'n' Roll』(1987)がリリースから30周年を迎える。

フィルシーの復帰
 前作『Orgasmatron』(1986)のリリースツアー後、ドラマーのピート・ギルが解雇され、1975年から1984年までバンドに在籍したドラマーのフィル・フィルシー・アニマル・テイラーがバンドに復帰した。その影響もあってか、サウンドに不満が残った前作の鬱憤を晴らすかのようにロックンロールした作品となっている。

収録曲
 本作は軽快なドラムのビートから始まり、冒頭からフィルシーが戻ってきたことを感じさせる。表題曲でレミーは「なぜなら俺はロックンロールに恋していて、俺の心を満足させてくれる」(Cause I'm in love with rock 'n' roll, it satisfies my soul)「俺には特定の恋人がいたことはないけど、こうして世界中をうろついている、この生き方が好きなんだ」(I never been one to have no steady girl, I love the way I live, running around the world)と自身のライフスタイルを歌った。

 「Eat the Rich」は、ポール・マッカートニーやビル・ワイマンをはじめ、レミーも出演した同名映画(邦題『金持を喰いちぎれ』)の主題歌。そのシングルB面の「Just 'Cos You Got the Power」では、「奴らは権力を持っているだけで正しいわけじゃないんだ」と歌い、社会的権力者である奴らへの強い対抗心、すなわち「them and us」の意識を表した。

 「Blackheart」、「Stone Deaf in the U.S.A.」とアップテンポで飛ばし、モンティパイソンのマイケル・ペイリンによる語りをはさんで、オオカミの遠吠えとフィルシーのツーバスから始まる「The Wolf」で再び暴走。コンサートでも披露された「Traitor」、ミドルテンポの「Dogs」、軽快でキャッチーな「All for You」、後半(レコードB面)はテンポチェンジで緩急を付け進んでいく。そして、ラストナンバー「Boogeyman」ではアグレッシブなベースソロが鳴り響く。マーシャルで歪ませた独特のサウンドで荒っぽく弾きまくる。レミーが唯一無二の存在であったことを感じさせる。

 収録曲で注意したいのは、本作がCDではなくLPとしてリリースされたため、A面とB面に分かれた構成になっているということだ。表題曲からマイケル・ペイリンの語りまでがA面で、それが終わると針が上がり、レコードをひっくり返すとオオカミの遠吠えからB面が始まるという構成だった。

ギターサウンド
 フィル・キャンベルとワーゼルのギタリスト2人の活躍も目立つ。粘りのある太い歪みで、スライドギターやワウを巧みに取り入れ、倍音が豊かな抜けのいいサウンドが特徴だ。各パートの音がはっきりくっきり聴こえ、荒々しくストレートなロックが表現されている。

 モーターヘッドらしさを取り戻した好作だったにもかかわらず、全英チャートではわずか34位にとどまり、過去のアルバムと比べると、売り上げは振るわなかった。
 本作のリリースに伴うツアーの後、レミーは生まれ育ったイギリスを離れ、米ロサンゼルスへ移住した。活動の拠点をアメリカに移すことで、より積極的な活動に挑んだのだった。

【関連記事】
motörhead 『極悪ライヴ』30周年
モーターヘッド『BASTARDS』が20周年:90年代モーターヘッド
モーターヘッド、『サクリファイス』から20年:モーターヘッド流ヘヴィネス
「エース・オブ・スペーズ」リリース35周年:ジャンルを超えたオリジナル
モーターヘッド『ORGASMATRON』30周年
【Motörhead】『Overnight Sensation』 20周年
モーターヘッド『アナザー・パーフェクト・デイ』
【motörhead】『マーチ・オア・ダイ』25周年

0 Comments

Leave a comment

You may also like

Category: モーターヘッド