モーターヘッドバンガーズの日記

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『サッカーと愛国』を読んで

清義明『サッカーと愛国』イースト・プレス、2016

清義明『サッカーと愛国』イースト・プレス、2016.

日本サッカーのサポーターの政治的/差別的行為をテーマに、日本人の意識の変化や右派との関係を踏まえ、サポーターの言動を調査し、サッカーとナショナリズムについて考える。
とりわけ、旭日旗の問題については興味深く、欧州におけるナチスのシンボルを例に挙げ、このまま旭日旗をスタジアムで使い続ければ、今後大きなトラブルへと発展する恐れがあると警鐘を鳴らす。そこには人種差別や排外主義が見えるというが、それはスタジアムに限ったことではなく、世界と人々の問題であろう。

欧州で生まれたフットボール/サポーターカルチャーが日本を通してどのように発展するか、サポーターたちの行動が未来につながるはずだ。

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これまでコンサートとスポーツ観戦はどこか似たところ(熱狂や団結)があると思っていたが、本書を読んで大きく違うことがわかった。それはサッカーが試合という90分の戦争で、国を代表する2つのチームがぶつかり合う場ということだ。ゆえに排外主義的で相手を挑発し、摩擦が起きるのであろう。ここがコンサートと大きく違う。
他方コンサート会場では、その場にいる皆でひとつの音楽を共有し、同じバンドのファンという仲間意識がある。そのせいか、差別が起きることはほぼない。ただし、メタルのファン層は白人男性が中心で、移民の黒人やヒスパニックはロックやメタルを嫌悪していたという。今では欧米以外の地域にもメタルファンはいるが、元々は白人文化である。

もうひとつ、気になったのは「旭日旗問題」。これは今後スタジアムの外にも波及する恐れがある。メタルでもこの旗/意匠はたびたび用いられており、その代表はラウドネスだ。アルバム『THUNDER IN THE EAST』(1985)のアートワーク、バンドロゴ、ギターやベース、グッズなどに見られ、30年以上イメージカラーとしている。彼らは欧米のメタルシーンでもよく知られた存在で、海外ツアーも行う。今後トラブルが起きなればいいが。

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