モーターヘッドバンガーズの日記

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Tokyo Yankees 梅村さんのレガシー:still play

東京ヤンキース、2007年10月7日 鹿児島SRホール

 今年1月に渡英した際、現地のメタルファンは「still play」という言葉で他界したモーターヘッドのレミーを称えていた。それは彼が病魔に襲われながらも、「それでもプレイした」ことを意味した。

 2007年12月に亡くなった、東京ヤンキースのボーカリスト梅村さん(享年41)にも同じことが言える。

梅村さんのラストギグ
 おそらく、彼は亡くなる前に体調の異変に気付いていたのだろうが、それでもバンド活動を続けた。前に進むことをやめなかったし、生き方を変えようとはしなかった。とりわけ、彼のラストライブとなった鹿児島でのライブは、非の打ちどころがないパフォーマンスだったし、鹿児島遠征(都内からクルマで行けるもっとも遠い場所)という点においても彼のツアーミュージシャンとしての姿勢を示すものだった。

 こうして文章にすると、あっという間の出来事のように思えるが、東京から鹿児島までドライブし、バンドのフロントマンとしてライブを行うことは決して楽なものではない。ましてや、病気と闘いながらだったら、なおさらだ。それは亡くなる2か月前のことで、まさに全身全霊をかけたライブパフォーマンスだった。

3人になった東京ヤンキース
 梅村さん亡き後、残されたバンドメンバーはバンドを存続させるために3人で活動を続けている。これについて「バンドのフロントマンが亡くなったのになぜ活動を続けるんだ」という声があるかもしれないが、彼らはバンド名や楽曲だけでなく、梅村さんのアティチュードを引き継いでいる。
 活動をやめることは簡単で、続けることの方が難しく、彼らの年齢を考えればなおさらだ。しかし、それでも活動継続という厳しい道を選んだ。彼らはバンドのフロントマンを失いながらも、プレイしているのだ。東京ヤンキースもまたstill playと言えるだろう。

 そして、そのような姿勢こそが梅村さんのアティチュードであり、レガシーだ。それは彼が長年スタッフを務めた先輩バンドやミュージシャンから学んだことであり、また彼が敬愛していたモーターヘッドのレミーからの影響に違いない。

ゴールのない道を飛ばし続ける
 東京ヤンキースの楽曲「Running Wild」の歌詞を引用すると、梅村さんは最期の瞬間ぶち当たるまですべて燃やし続け、ゴールのない道を飛ばし続けたのである。「ゴールのない道」とは、目標や目的がないという意味ではなく、あきらめずにプレイし続けることであり、それが彼らの生き方なのだ。
 ロックバンドの中には非現実的な世界観や虚構の物語を歌うバンドもいるが、東京ヤンキースは自分たちのリアルな生き方を歌っており、それがバンドの魅了のひとつだ。梅村さんと東京ヤンキースはまさにメタルのライフスタイルを体現している。





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