モーターヘッドバンガーズの日記

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レミー自伝本の読みどころ:逆境に屈しない男

モーターヘッドのレミー・キルミスターの自伝『ホワイト・ライン・フィーヴァー』が、明日8日にロフトブックスから発売される。

負け犬の物語
本書は、アメリカン・ドリームのような成功物語ではない。
というよりむしろ、失敗やトラブルの連続で、七転び八起き、負け犬の物語である。
しかし、レミーは逆境を通して生き続けている。それは、レミーがモットーとしている“負け犬として生まれ、勝つために生きる”(Born to Lose, Live to Win)の生き方である。

逆境を生きのびる
レミーの人生には不運がついて回る。
父親に恵まれなかった少年時代、放浪生活、恋人をはじめとする仲間の死、ドラッグ所持による逮捕、ホークウィンドからの解雇、モーターヘッド結成時の酷評、貧乏生活、メンバーの脱退、レーベルとのトラブル・・・。
本書のなかで語られているように、レミーの人生の半分はトラブルだ。しかし、彼はそれらに踏み潰されながらも反抗し、生き延びてきた。まさに波乱万丈の人生を歩んでいる。だからこそ、われわれは、魅力あふれるレミーに出会うことができるのだ。

レミー・キルミスター自伝 ホワイト・ライン・フィーヴァー

モーターヘッドで全英1位
本書の中でも、第6章「スピード仕様」と第7章「ビール飲みと乱痴気騒ぎ」は、ファンにとって読み逃せない部分のひとつであろう。
1975年のモーターヘッド結成から、アルバム『オーヴァーキル』、『ボマー』、『エース・オブ・スペーズ』、そして、1981年にアルバム『ノー・スリープ・ティル・ハマースミス』が全英チャート1位を記録するまでのレコーディングやツアー生活についてのエピソードが、詳しく書かれており、非常に興味深い。

ブリティッシュ・ロック史とも言える内容
本書は、レミーの長い音楽人生を振り返ることで、ブリティッシュ・ロック史とも言える内容だ。
60年代から70年代のロンドン音楽シーン、ビートルズ、パンク、NWOBHM、80年代から90年代にかけてのメタルシーン・・・。
また、ジミ・ヘンドリックス、シド・ヴィシャス、ランディ・ローズといった今は亡きミュージシャンたちとの思い出、についても触れられており、幅広いロック・ファンも惹きつけるに違いない。
さらに、ツアーで訪れたさまざまな国と人々についても書かれており、「レミー的地球の歩き方」といえるかもしれない。日本や日本人についても触れられている。

父親との関係
レミーは小さい時から逆境と戦ってきた。
自伝部分の最初は、少年時代から始まり、家族のこと、特に父親と義理の父親に対する憎しみから始まる。
そして、その父親と義理の父親が亡くなったことについて触れて、終わる。
レミーがモーターヘッドで人気を博し、ヘヴィメタル・ヒーローとなる経緯も興味深いが、それ以上に彼の人格形成を決定づけた子供時代の描写が興味深い。父親についての記述には、強烈な憎しみが込められているが、その一方で、父親がいないことによる苦しみや悲しみといった感情を物語っている。
その体験から、彼は特別な意識を持って、社会のなかで生き、そこから“レミー”という人間性が生まれたと考えられる。

本書を読むにあたって、レミーがどのように逆境を乗り越えたのか。この点に注目したい。


レミー・キルミスター自伝 ホワイト・ライン・フィーヴァーレミー・キルミスター自伝 ホワイト・ライン・フィーヴァー
(2015/04/08)
レミー・キルミスター

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